掃除機&ミニサンダー

カスタム系ユーザー向けのエアツール

下地作りからこだわりの仕上げ磨きまで
複雑な形状にも追従するコンパクトさが魅力。

バイク用フレームやホイールなど凹凸が多く狭い範囲を磨くのに適した小径パッドのミニサンダーや、パウダー塗料をピンポイントで吸い取ることができるバキュームガン=掃除機は、カーベック製品を活用するカスタムペイント系のユーザーなら誰もが納得できる使い勝手の良さで、面倒で気を遣う作業を効率良く進めることができます。美しい仕上がりを得られる高品質なパウダーコートや、アルミ素材の輝きを引き出すバレル研磨のクオリティをワンランクアップする、「手で助ける」作業で頼れるエアーツールです。

開発ストーリー

実作業を通じた開発によって
使いやすさを徹底追求しました

カーベックが取り扱う製品は、どれもユニークで個性的なものが多いと言われることが多いのですが、ここで詳しく解説するエアツール群はいずれも「どこかで見たことがあるような……」と感じる方もいるのではないでしょうか。これらと似たようなデザインや機能の製品を取り扱う工具ショップがあるのは確かです。しかし私たちは、ガンコートやパウダーコートなどカーベックが販売する塗料を使う皆さんのためにチョイスし、さらに実践的なテストを繰り返し行う中で、使いやすさや耐久性を向上するためのチューニングを施しています。


Vacuum Gun「CVV-PW」

極細のエアホースで
パウダー塗料をピンポイント吸引

本体はエアーブローガンのような形状で、トリガーを握ると先端から空気を吸い込み、本体後部のホースを通って布製バッグに溜まります。ガン先端のアクセサリーが付属しますが、ガンコートのパウダーを吸う用途でもっとも重宝するのはゴムチューブです。


コンプレッサーのエアーで吸引力を発生する、ガンタイプの掃除機を取り扱うことにしたのは、ある大手ホイールメーカーとの打ち合わせがきっかけでした。
パウダーコートで自動車用ホイールを塗装する際にいつも焦点になるのが「ホイールナットの着座面(またはナットホール)まで塗るか否か」ということでした。あるメーカーは塗るといい、別のメーカーは塗らないという、まったく逆の見解が出ることも珍しくありません。ではナットの座面を塗らないとしたら、どのようにマスキングすれば良いのか。
何度も説明してきたとおり、パウダーコートはサラサラの粉体塗料を使うためテープを使ったマスキングは難しいのです。ナットホール全体を塗らないのならホールの入り口部分にシリコンプラグを差し込んでマスキングすれば良いのですが、ナットホールの内周は塗装しつつ座面は塗りたくないとなると、難易度は著しくアップします。
そんな話をしている中で、あるメーカーのパウダーコートのラインにはナットホールのPCDに合わせたノズルで、座面のパウダーだけを自動で吸い取る機械があると聞いたのです。「なるほど!」とひらめきました。自動車やバイク用ホイールのパウダーコートで、切削仕上げされたリムやスポーク部分だけパウダーを落としてから焼き付け乾燥を行うのは一般的なテクニックです。手が入る場所なら指や手で拭ったり、家庭用掃除機のホースの先端を細く絞って吸ったりしていました。実際のところ、私たちもそれまでは普通の掃除機を使っていましたが、先端をストローぐらいの細さに絞るとモーターに負荷が掛かりすぎて故障の原因となることが分かりました。また微細なパウダー塗料によって掃除機のダストパックが頻繁に目詰まりすることも経験しました。だからこそ専用の掃除機があれば、もっと複雑な形状にも対応でき、高度なペイントテクニックも実現できるのではないかと考えたのです。
正直に言えば、私たちが扱う掃除機と同じような形状の製品はいくつか存在します。それらはどれも、小石や水も吸えるエアーを使った掃除機といった特長をアピールしています。しかし、実際の作業現場での用途としては「この掃除機でなくてはならない」というシーンがいまひとつピンとこないのではないでしょうか。それに比べてカーベックが扱うエアー掃除機には、パウダー塗装のマスキングやカスタムという明確な使用目的があります。また、開発時に既存の製品をテストしたところ、構造的な弱点から不具合が発生することを突き止め、メーカーに提案して独自の改善を行いました。その結果、パウダーコートには欠かせない関連グッズとして、多くのショップから認められるアイテムになりました。


Mini Sander「CMS-3W」
Mini Sander「CMS-L30」

指先サイズのパッドで
狭いスペースを狙って研磨


手のひらサイズのCMS-3Wとボディ形状をL型としたCMS-L30は、どちらもフレームやホイールなどの細かい立体物を磨くために用意したエアーサンダーです。一般的な鈑金補修や再塗装の現場では、ドアやボンネットなどパネル部品を研磨するため、広い面を平らに磨くのに適したパッド径125mmのダブルアクションサンダーを使用することが多いです。
これでホイールやフレームを磨こうとすれば、接触面が少なく効率が悪くソフトボールほどもある本体があちこちに干渉して作業性も悪いのは当然です。「もっと使い勝手の良い小型サンダーが欲しい」という声は、パウダーコートをはじめさまざまな塗料を研究し塗装を行っているカーベック社内からも上がっていました。ベビーサンダー、ミニサンダーと呼ばれる製品は数々ありますが、だったら私たちのお客様であるカスタムペイント業界にとって使い勝手の良いものを提供しようとテストを行った結果、この2機種があればほぼすべての状況に対応できるという結論に達しました。

鈑金塗装で使用するダブルアクションサンダーの多くは、直径125mmのパッドを使用します。平面研磨では便利ですが、狭い場所や凹凸の多い部品では使い勝手が良くありません。50mmのスポンジパッドが付くCMS-3Wなら、細かいパーツにも追従します。


CMS-3Wは、直径50mmのパッドが偏心回転するオービタルサンダーです。全長は120mm、直径は40mmほどとコンパクトで、本体後部のトリガーを押し込むことで回転します。手の中に収まるサイズなので自在に向きを変えることができ、ホイールやフレームのパウダーコート後の仕上げ磨きや、コンパウンドを併用してアルミホイールの研磨を行う際にも重宝します。



CMS-L30に付くパッドは直径30mmで、CMS-3Wよりもさらに細かく、形状が複雑な部分を磨くのに適しています。グリップ部分の全長は200mmほどありますが、パッドを取り付けるヘッド部分は90mmほどしかないので、狭い部分に入り込むことができます。指先にウエスを巻いてコンパウンドで擦るようなデリケートな作業を、効率良く行うにはこれに勝るものはないと思います。パッドを取り付けるヘッド部分にはラバー素材のカバーが付いているので、研磨物を傷つける心配が少ないのも特長です。


パッド直径は20mmしか違わないのにCMS-L30はCMS-3Wより圧倒的にコンパクトです。このサイズがピンポイントの磨き作業に最適です。



Mini Sander「CMS-SSD」

バフ仕上げ前の下地研磨や
狭い部分のパテの切削で効果を発揮



パッドが回転して研磨するCMS-3WやCMS-L30とは動作が異なるサンダーです。「フィンガーアクション」という俗称があるように、指先で擦るようにパッド面が扇状に往復します。取り付ける研磨材はコンパウンドではなくサンドペーパーで、塗装前の下地をピンポイントで研磨する際に活用します。私たちの製品の中では、バレル研磨作業と併用することで、仕上がりが格段に良くなります。 具体的に説明しましょう。 バレル研磨では2種類の研磨メディアで粗研磨と仕上研磨を行います。粗研磨用メディアはサンドペーパーでいうと200番程度の粗さを潰して平滑にします。そして仕上研磨のメディアは600番相当以上のスクラッチを消して光沢研磨します。ところがパーツの形状によっては粗研磨用のメディアがうまく届かない場合があります。またパーツを回転させて研磨するメカニズム上、回転軸から遠い場所ほど周速が上がってきれいに磨ける半面、軸に近い中心部分は研磨メディアの当たり方が弱いという特性があります。そうした条件が重なると、たとえばハブの中心に近いスポークの根元やなど、粗研磨と仕上研磨だけではうまく磨けない場所が発生することがあるのです。 そんな時にこのサンダーに800番のペーパーを付けて、粗研磨で磨ききれなかった部分を軽く研磨します。私たちはこの作業を「手で助ける」と表現していますが、自動化されたバレル研磨の中にひと手間加えることで、仕上研磨の時間が短縮でき磨きムラのない仕上がりになります。ホイール仕上を専門に行うバレル研磨機ユーザーにとっては必需品ともいえる存在となっています。 またバイク用フレームの溶接部を入れてスムージングする際にも、鈑金塗装用のサンダーでは届かないような入り組んだ狭い部分を余裕で研磨できるため、カスタムペイントショップにも好評をいただいています。 いずれのエアーツールも、カーベックが取り扱う塗料やそれを利用するユーザーのニーズに最適化するよう、仕様を決めたものばかりです。パウダーコートやガンコート、バレル研磨など、私たちが提供する製品とセットでご利用いただくことで、作業効率の向上と品質アップに貢献することをお約束します。

 

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